AAO98報告
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今回はsubspeciality dayで網膜硝子体を選択し、2日間朝の8時から夕方5時まで網膜硝子体づけだったので、instraction corseは白内障を選択しました。復習のつもりでbasicからintermedeate, advancedと取ってみたのですがとても聞いていられなくなり、機械展示のいくつかのブースで提供しているspeaker's forumを聞いていました。こちらの方は話題性のある問題を取り上げており、各forumのschedule表を見比べながら聞きに行くと結構面白い話が聞けました。ただ、企業の提供しているものなので、まったく企業と関係がない発表とはならないのはしょうがないと思われました。Alcon boothでSI40のデモ、Allergan boothでAcrysofのデモは見られませんが、その程度で、公演の質は高いものが30分まとまったものが聞けます。

今回特に印象に残ったこと

1 Allergan SI40 unfolderの組み合わせが、unfolderの出来がいいせいか、良いように受け止められているという感じでした。4月のASCRSの時には明らかにAcrySofの方に風が吹いているように思えたのですが、今回は風向きが変わったという印象でした。

AcrySofを小切開から挿入するために前後に伸ばすとか、折り曲がりのところを別のセッシで押しつぶすとか、切開創を小さくする工夫が発表されたりしていましたが、なんとなく不自然でした。透明角膜切開を選択している医師の市場で4mm切開は大きすぎる印象を与えるのではないかと思われました。今回はある方向から光を受けた時の反射を自覚する(glareというのでしょうかflareというのでしょうか)ことを気にしている眼科医が多かった印象です。

Allergan SI40 unfolder, Slic inscision, intracameral anesthesiaの組み合わせはJames P Gills MDの施設の組み合わせで、学会前の見学の影響で、個人的な好み、感覚が影響を受けていないといえば嘘になるでしょうし、学会のinstraction courseも2つがDr.Gillsがからんだものだったので、当然のこととしてこの組み合わせが主流のような気になっているのかもしれません。

2 Slic(Scleral limbal corneal) incision

耳側一面切開の時に透明角膜から0.5mm結膜側から切開を始める方法で、少しだけ結膜を切開することにより、創傷治癒に関係する細胞を供給し、創傷治癒を早める。透明角膜切開後にに患者さんがしばらくの間訴える異物感が防げる。前房内刺入角度が内方弁の形成に有効である。などの特徴を持っています。

3 Langerman Hinge

Hingeを作った場合に、患者さんが遷延する異物感を訴えるとのことでした。

4 Visco Canalostomy

ASCRSに引き続き話題でした。

今回の私の白内障手術術式に関する結論は次のようになりました。

temporal Slic incision 2.8mm

intracameral anesthesia 1% Xylocaine 0.1ml

Storz microflow plus, Kelman type 30 degree phaco tip

Allergan SI40 unfolder

Limbal relaxing incision